痛勤を通勤にするために考えるべき5つのこと | 二兎を追うUターン転職

痛勤を通勤にするために考えるべき5つのこと

篠宮です。首都圏には星の数ほど会社が集まっています。規模も業種も様々ですが、そこに勤めるビジネスマンの多くに共通しているのは「通勤ストレス」ではないでしょうか。

私自身23区内の会社に勤務していた頃は、鉄道混雑率トップクラスの路線を乗り継いで1時間のところから文字通り「痛勤」していましたが、今は地方へ転職したことにより通勤に関してはストレスとは全く無縁の状態になっています。

とはいえ、地方にいるからといって一様に同じようになれるわけではありません。 転職することにより、無条件に通勤ストレスを軽減できると思っている人がいますが、そうとは限らないのが現実です。

今回は、U・Iターン転職を検討している方にむけて、どういったポイントで会社と住まいを選べばよいかをご紹介します。

首都圏「痛勤」の実態

首都圏の平均通勤時間

こちらの記事を見ると東京都内への通勤者への実に55%が通勤に1時間以上をかけています。内訳を見てみると、「自宅~最寄り駅」+「降車駅~会社」+「電車乗り換え時間」をあわせて30分。「乗車時間」が30分~35分となっています。 少し調査時期が古いとはいえ、ここ数年で交通網が劇的に変わったということもないので、これが首都圏通勤者の平均的な通勤の姿として考えても良さそうです。

この現状に、私たちは慣れすぎているのではないでしょうか。冷静に考えてみてください。睡眠時間が1日7時間だとして活動時間は17時間。労働時間が8時間だとすると可処分時間は9時間。そのうちのおよそ1/4を「ただ移動するためだけ」に費やしているという状況は、異常だと思います。

参考 東京・大阪の「通勤時間」はやはり長かった東洋経済オンライン

通勤時間は活用できるのか

通勤時間に新聞を読んだり英語の勉強をしているから無駄ではないと言う人がいますが、それをするためのもっと効率的な環境は本来電車の外にあるはずです。どうにもならない時間を有効利用することはすごく立派なことだと思いますが、残念ながら本質的な解決にはなっていません。

殺人的通勤ラッシュ

そして言うまでもなく通勤ラッシュも「殺人的」です。こちらの記事によれば首都圏の混雑率1位は199%。以下43路線が150%を超えています。国交省の資料によればそれでもギリギリ新聞が読めるらしいですが、混雑率190%オーバーの路線で通勤していた身からすると、体感的には250%に近かったように思います。

出典 http://www.mlit.go.jp/tetudo/toshitetu/03_04.html

通勤が心身に与える影響

この通勤時間と通勤ラッシュがあなたにどのような影響を与えているかについて興味深い研究があります。

仕事の満足度については、1日の通勤時間が20分増えると、給料が19%減ったのと同程度のネガティブな影響が及ぶ。つまり、満員電車で立っている時間が長いほど、もしくは極めて退屈でつまらない状態で長時間移動しているほど、給料が下がったのと同じくらい不快に感じる

https://www.businessinsider.jp/post-106316

詳細はリンク先で確認していただきたいのですが、数値の妥当性はともかくとして、首都圏の通勤が様々な側面であなたにストレスを与えているということは少なくとも納得してもらえると思います。

地方の通勤を考える

地方の通勤は楽なの?

翻って地方の通勤ですが、これもエリアによるので一括りにするのは難しいと思いますが、下記を参考にしてもらえれば少なくとも首都圏の殺人的な「痛勤」よりは楽になるはずです。

地方へ転職するときのポイント

会社の選び方

1.車通勤が可能か確認する

地方と言っても大阪の中心部などになると難しいですが、車通勤が可能なら電車通勤のラッシュからは開放されます。ただしある程度の地方都市だと道路渋滞が発生するので、必ずしも通勤時間の短縮にはならない点は留意が必要です。また車通勤が可能なら、ガソリン代の支給についても併せて確認しておきましょう。

MEMO
電車の通勤定期代は全額支給となる会社が多いと思いますが車の場合は1kmあたりの単価×支給距離で支給するパターンが一般的かと思います。また支給額によっては課税されます。

2.電車通勤の場合は直通バスに要注意

地方に行くとわりとあるのが、最寄り駅から会社までの直通バスを用意しているパターンです。たとえば、最寄り駅から著しく離れている会社や環境保護に注力している会社などが、そうした対応をとる場合があります。一見すると便利に思われるかもわかりませんが、朝・夕に数便ずつしか無いと、仕事が終わってもバスを待たなければならず通勤時間のロスが発生する可能性が高いです。また、始業時間前から毎日会社の同僚と顔を合わせなければならず、そういう関わりが得意でない人にとっては精神的な苦痛も発生します。

3.フレックスタイム・在宅勤務制度が導入されているか聞いてみる

最近では「働き方改革」が声高に言われていることもあり、徐々にこれらの制度を導入する会社も増え始めています。毎日、在宅・フレックスで勤務というのは難しいと思いますが、いざというときに使えるのと使えないのでは大違いです。求人票には記載されていないこともあるので、転職エージェントを通して確認してみるのも手です。(制度はあるものの誰も使っていないという場合もあるので注意は必要です)

住まいの探し方

1.まず勤務場所より上り側で探してみる

転職に伴ってこれから住まいを探すという場合は、勤務場所よりも上り方面で探すことをおすすめします。 地方だと基本的に主要なオフィスは主要駅や街の中心地に集中しています。したがって朝の時間帯の電車は中心地へ向かう上りが混み、下りは信じられないほどスカスカになるからです。

また毎日座って通勤できるのに加え、勤務場所よりも上り側に住むことで買い物などの利便性をも享受できます。都会では地価や家賃が高く難しい場合もあると思いますが地方はそれほどでもないので、一度検討してみることをおすすめします。 ちなみに私も一時大阪で勤務していましたが、上り側に住んでいたのでラッシュの時間帯でも座れることが多くありました。

2.「会社徒歩圏内」は本当に幸せか

会社から徒歩通勤圏内に住むことすらできてしまうのは、「地方ならでは」でないでしょうか。首都圏でもしようと思えばできますが居住コストが莫大なので実際にする人は限られます。ところがある程度地方に行けば、望みさえすればわりと誰でもできます。

都会に勤めている人の多くにとって、仕事が始まる数十分前まで寝ていられるというのはとてつもなく魅力的ですが、果たして本当に良いことばかりなのでしょうか。飽くまで気の持ちようなのですが、あまりに会社と家が近いと、「毎日会社と家を往復するだけの生活」と感じやすいように思います。 実際地方で勤務していると、敢えて少し離れたところに住む人が多いです。

まとめ:私が思う理想の通勤スタイル

以上のポイントから、私が思う地方での理想の通勤スタイルは以下のとおりです。

  • 電車or車通勤でドアtoドア 20分~40分の間
  • 電車の場合は毎日座れ、乗り換えは1回以内
  • 状況に応じて在宅・フレックスタイムで勤務可能

いかがでしょうか?ただ理想を言ってるだけじゃないか、と思われるかもしれません。しかし実際私は、首都圏でも混雑率トップクラスの電車を乗り継ぎ1時間かけて通勤していた前職からの転職により、上記すべてを満たす生活を手にしています。 もしあなたが地方への転職を考えているのなら、通勤ストレスから開放されたワークスタイルを実現するチャンスかもしれません。

私が転職エージェントを駆使して成功させた転職活動については、以下にまとめていますので、よろしければぜひ御覧ください。

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